影なき男
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影なき男

ニック・チャールズね、といってもぐり酒場のカウンターに近寄ってきたのは、昔なじみの若い娘だった。母と離婚してそれきりになっている発明家の父に会いたいので探してほしいという。私は顧問弁護士に頼むよう勧めたが、数日後その発明家の秘書が死体で見つかった。だが、依然として発明家の消息は知れない。ハードボイルド小説の始祖がおしどり探偵ニックとノラの活躍を都会小説風に描く異色作。40年ぶりの新訳決定版。


¥19
早川書房 1991年, 文庫 324頁
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読んだ人:杜 昌彦

影なき男

これもまともな書影すらない⋯⋯チャンドラーと較べてこの扱いのひどさはなんなのでしょう偉大な仕事を残した作家なのに文脈のよくわからない寓話が唐突に出てくるという意匠はこの作品にもありますあんまり語られないけどハメットの特徴ですよね刊行当時はおしどり探偵ものとして読まれたそうですがそのように安全無害で朗らかな枠には収まりきらない薄ら寒さがあるんですよね

(2017年09月07日)

(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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ダシール・ハメット
1894年5月27日 - 1961年1月10日

米国のミステリ作家。厳しい客観筆致によるいわゆるハードボイルド文体を確立した代表的な人物である。ピンカートンでの探偵としての経験を生かした描写で知られる。