その名にちなんで
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その名にちなんで

ゴーゴリ――列車事故から奇跡的に父の命を救った本の著者にちなみ、彼はこう名付けられた。しかし、成長するに従って大きくなる自分の名前への違和感、両親の故郷インドとその文化に対する葛藤、愛しながらも広がってゆく家族との距離。『停電の夜に』でピュリツァー賞などの文学賞を総なめにした気鋭のインド系米人作家が、自らの居場所を模索する若者の姿を描いた待望の初長編。


¥132
新潮社 2004年, 単行本 350頁
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読んだ人:杜 昌彦

その名にちなんで

人生への残酷な洞察書名がまた残酷その名にちなんじゃうんですよもうひたすら残酷にちなんじゃう何もそこまでちなまなくてもいいだろうとこういう身も蓋もない洞察は女性にしか書けませんね男ならもっと都合よく日和ってしまうそれじゃ小説にならないんです人生は得てして身も蓋もなくその名にちなんじゃうものですから女性が男性に不快感をおぼえる描写が秀逸でしたなんにも悪くない男がなんにも悪くないがゆえに女性の不快感をつのらせるんですよ身につまされましたね

(2017年09月08日)

(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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ジュンパ・ラヒリ
1967年7月11日 -

インド系米国人の作家。処女短編集『停電の夜に』でピューリッツァー賞を受賞。長編小説『その名にちなんで』は同名で映画化された。移民の心理と行動の機微を丹念に描く。PENアメリカン・センター副代表。

ジュンパ・ラヒリの本