低地
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低地

若くして命を落とした弟。身重の妻と結ばれた兄。過激な革命運動のさなか、両親と身重の妻の眼前、カルカッタの低湿地で射殺された弟。遺された若い妻をアメリカに連れ帰った学究肌の兄。仲睦まじかった兄弟は二十代半ばで生死を分かち、喪失を抱えた男女は、アメリカで新しい家族として歩みだす――。着想から16年、両大陸を舞台に繰り広げられる波乱の家族史。


¥2,750
新潮社 2014年, ペーパーバック 477頁
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著者: ジュンパ・ラヒリ

(1967年7月11日 - )インド系米国人の作家。処女短編集『停電の夜に』でピューリッツァー賞を受賞。長編小説『その名にちなんで』は同名で映画化された。移民の心理と行動の機微を丹念に描く。PENアメリカン・センター副代表。

ジュンパ・ラヒリの本
2017.
12.13Wed

低地

まずこの小説はデニス・ルヘインみたいなノワールとして読んでいいと思う。 『その名にちなんででは女性特有の残酷さひとのいい男に生理的に苛立たせられる気持とかそういうのが見事に描かれていたこの小説ではその鋭さが最初はやはりひとのいい男にそれから年を重ねた自分自身に逃れようもなく向けられていく感じがするそうして読んでいくとこの本は家族小説でもありそれ以上に恋愛小説でもあると思えてくる歳を重ねて変わっていくこと歳を重ねても変われないことが書かれていてそれが小説なのだと思うずいぶん前に読んだのであやしげな記憶だけれども、 『その名にちなんででは語り口に切迫感があった気がする読んでいて締めつけられるようだった。 『低地にはおおらかな余裕が感じられた蓄えた力を性急に出し切るのではなくあえて力を抜いて俯瞰して書かれたような感じがする基本的にひとつの場面ごとにひとりの視点から語られてゆき山場の対決においてふたりの視点がせめぎ合うような書き方になるおそらく意図され計算されたやり方で成功している自分でも小説を書くことがあるのでわかるのだけれども筆力のコントロールに確信がないとこういう書き方はできないこの技巧によって場面は緊迫したものとなりそうしてまたふっと力を抜いて淡々と語られるべきことが語られる男の目から女が描写されるそのようにして物語は静かに幕を下ろす


(1975年6月18日 -)著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。最新作は『ぼっちの帝国』。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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