大いなる眠り
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大いなる眠り

十月半ばのある日、ほどなく雨の降り出しそうな正午前、マーロウはスターンウッド将軍の邸宅を訪れた。将軍は、娘のカーメンが非合法の賭場で作った借金をネタに、ガイガーなる男に金を要求されていたのだ。マーロウは話をつけると約束して、早速ガイガーの経営する書店を調べはじめる。「稀覯書や特装本」販売との看板とは裏腹に、何やらいかがわしいビジネスが行われている様子だ。やがて、姿を現したガイガーを尾行し、その自宅を突き止めたものの、マーロウが周囲を調べている間に、屋敷の中に三発の銃声が轟いた―アメリカ『タイム』誌「百冊の最も優れた小説(1923‐2005)」、仏「ル・モンド」紙「20世紀の名著百冊」に選出の傑作小説。待望の新訳版。

著者:レイモンド・チャンドラー

(1888年7月23日 - 1959年3月26日)1932年、大恐慌で石油会社の職を失い、翌年『ブラック・マスク』誌にて短篇「ゆすり屋は撃たない」でデビュー。1939年には処女長篇『大いなる眠り』を発表。1953年『ロング・グッドバイ』でMWA最優秀長篇賞を受賞。1959年没。享年70。

レイモンド・チャンドラーの本
2017.
09.05Tue

大いなる眠り

これ双葉訳もおもしろいんですよ。古すぎてね。グレープフルーツに「ざぼんの類」とか注釈ついてんの。「モチさ」とかね。村上訳のいいところはチャンドラーの男子校気質をうまく掬い取ってるとこですね。金持の将軍と貧乏な探偵が男同士の連帯をしちゃうんだけど旧訳ではそこまで読みとれなかった。『高い窓』では逆バージョンをやってるんですよね、ひっくりかえして見せている。似たような役回りでも女だとディケンズ的な、マインドコントロールする人格障害者になっちゃう。チャンドラー、潜在的同性愛者とかいわれちゃうわけだよなぁ。これも装幀いいですね。いまふと思ったけどアニメ版『パプリカ』の温室の場面、これっぽいなぁ。


杜 昌彦

(もり まさひこ、1975年6月18日 -)著者、出版者。硬質な文体と独創的な物語で知られる。作風はアヴァン・ポップ、スリップストリーム、スペキュレイティブ・フィクションに分類される。2010年から別名義で活動。2013年日本電子出版協会(JEPA )主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、藤井太洋氏、十市社氏らによる指導を受けた『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。

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