じつをいうと期待したほどおもしろくはなかった。 『見えないグリーン』 とか 『遊星よりの昆虫軍 X』 のほうがよかったな。 AI を描いているというよりはディヴィッド・コパフィールドみたいな感じ。 あれも主人公の印象が薄いんだよな。 ただしこちらは単に印象が薄いのではなく意図的に感情移入せず、 冷淡な視点で書いているからという気がする。 前述の二冊とこの本しか知らないけれども、 どうもこの作家には寒々しいものを感じる。 人生をそのようなものとして見ていたんじゃないかという気がする。 冷たいひとだというわけじゃなくて、 人生が彼に冷たかったんじゃないかと。 知らんけど。
ASIN: 4309630057
ロデリック:(または若き機械の教育)
by: ジョン・スラデック
捨てられてしまった幼いロボット「ロデリック」の冒険を描く、スラップスティックなコミック・ノベル! 20世紀最後の天才作家スラデックが遺した、究極のロボットSFがついに邦訳。
特集: スラップスティック!, 子ども時代
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年08月31日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
『ロデリック:(または若き機械の教育)』の次にはこれを読め!