正直 『くそったれ!少年時代』 や 『詩人と女たち』 なんかと較べると傑作ではないです。 思いつくまま雑に書かれた変な小説。 主人公からしてハードボイルド探偵の役柄にすぐ飽きてプロットも脱線。 だんだんどうでもよくなっていく。 ただねぇ、 そんな脱力小説でありながら死の気配だけはリアルなんですよね。 実際これ書いたあと BUK は死んじゃうわけで。 近年のアーヴィングとオースターにおなじ気配が感じられるのが気がかり。 主人公の名前はミッキー・スピレーンのもじりだと長年かんちがいしてました。 『カサブランカ』 の主人公が元ネタだったんですね。
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パルプ
by: チャールズ・ブコウスキー
バーと競馬場に入りびたり、ろくに仕事もしない史上最低の私立探偵ニック・ビレーンのもとに、死んだはずの作家セリーヌを探してくれという依頼が来る。早速調査に乗り出すビレーンだが、それを皮切りに、いくつもの奇妙な事件に巻き込まれていく。死神、浮気妻、宇宙人等が入り乱れ、物語は佳境に突入する。伝説的カルト作家の遺作にして怪作探偵小説が復刊。
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年09月05日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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