特に好きじゃないし、 ぜんぜんおもしろいと思えないし、 でもなぜか気になって読んでしまう作家っていませんか。 リチャード・パワーズがおれにはそうです。 この本もね、 身勝手な父親の話で、 身勝手さに憤慨しながらも家族みんな僕ちゃんを気にかけてしまう的な、 そんな人間的魅力のある僕ちゃんかわいい的な、 なんかそんな話だったような気がするんですけど、 十年くらい前に読んだので例によって記憶が怪しいんですけど、 正直そんなに共感できなかったしおもしろくもなかったのに、 なんか気になって読んでしまって、 別に好きでもないんだけどなぁとかいいつつ十年後にこんな文章を書いちゃったりしてるわけですよ。 そんな作家的魅力のあるパワーズがかわいいかどうかは知りませんが、 この表紙はかわいい。 某ネズミーランドに訴えられないかなと思ったりもしましたが十年後のいまも Amazon で売ってるところを見ると大丈夫だったんですね、 いや別に気にかけてないですけど。
ASIN: 4622072963
囚人のジレンマ
by: リチャード・パワーズ
戦争は、終わらない。父エディの謎を追って、ホブソン一家は最大のパラドクスに直面する ― 前作『舞踏会へ向かう三人の農夫』と同様に三つの物語が錯綜しながら展開する。果たして最後に、物語のパズルのピースは納まるのか!? 2006年に最新作 The Echo Maker で全米図書賞を受賞し、いまや現代アメリカ文学を代表する作家リチャード・パワーズの感動の第二長編。待望の翻訳!
¥2,980
みすず書房 2007年, 単行本 425頁
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年09月14日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
『囚人のジレンマ』の次にはこれを読め!