花終る闇
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花終る闇

“漂えど沈まず”。小説のタイトルは決まった。しかし、男はそこから一歩も進めなくなった。焦燥と倦怠の中、男は酒と情事と幻想に耽る―。熱帯の甘い泥に蠢く古代の虫。機関銃の猛射の下、惚けた顔で佇むベトナム兵。みなし児のようにヨーロッパをさまよう女の疲れた首筋。記憶を食いつぶした男は崩壊の手前で辛うじて踏み止まるのだが…。『輝ける闇』『夏の闇』に続く未完の最終篇。

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著者:開高健

(1930年12月30日 - 1989年12月9日)1958年芥川賞。1968年毎日出版文化賞。1979年川端康成文学賞。1981年菊池寛賞。1987年日本文学大賞。1964年、朝日新聞社臨時特派員としてベトナムから生還。総勢200名で残ったのは17名だった。1989年食道癌の手術後、食道腫瘍に肺炎を併発し死去。

2017.
09.07Thu

花終る闇

書き上げられなかった理由がなんとなくわかる気がします。つらい経験は渦中にあるときや、生還した直後もしんどいのですが、終えて解放されてからも、どう生きていけばいいか逆にわからなくなる。何もなくなったように感じるんです。


杜 昌彦

(もり まさひこ、1975年6月18日 -)著者、出版者。硬質な文体と独創的な物語で知られる。作風はアヴァン・ポップ、スリップストリーム、スペキュレイティブ・フィクションに分類される。2010年から別名義で活動。2013年日本電子出版協会(JEPA )主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、藤井太洋氏、十市社氏らによる指導を受けた『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。

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