書写という趣味

連載第1回: いま文字を手書きするということ

アバター画像書いた人: 28(にわ)
2023.
04.25Tue
書写
万年筆 PILOT CUSTOM742 <B> 太字

いま文字を手書きするということ

趣味で書写をやっている

書写というのはその名のとおり文字を書き写すこと小学校では書き方とよばれたりもする学校教育では一文字一文字丁寧に書けるようにとめはねはらいを習得する大人になってから書写をやるということはつまり美文字練習をしているということだ

わたしたちが日常生活をおくるとき手書きの必要性は限りなく低いPC での入力スマートフォンでのやりとりで文字を手書きすることはほとんどない病院の問診票や役所での手続き履歴書くらいでしか字を書かずそれも自分や家族の氏名・住所と決まりきった文字列だ今も年賀状を出している人はそこにちょっとしたコメントを添えるかもしれないがそれは年に一度しかやってこない

だからなのか 1 月はいちばんペン字に対する関心と需要が高まると聞いたことがある新年のはじまりに何か新しいことをやりたいという気持ちと字ならいつでもどこでも書けるという気持ちがあるからだろう

それが続くかどうかはさておくとして自分の書いた字がきたないと感じているとテンションもモチベーションも下がりがちだなんせ自分の書いた字をいちばん目にするのは自分自身なのだからだから美文字とまではいかなくても自分が納得できるくらい整った字を書くこと・書けることというのは案外大切なことのように思う

なぜわたしたちは整った字が書ける人に憧れるのかなぜ字がきれいだと言われると嬉しくなるのかなぜあなたの書く字は美しいという台詞が誉め言葉になるのか

字を書く機会が減ったいま字を書くという行為がどういう意味を持つのかその答えは人それぞれだと思うけれどせっかく書写をしているのだし自分なりの答えを導いていこうと思う


遠つ人。日常+ 読書。Huginn(思考)とMuninn(記憶)