D.I.Y.出版日誌

連載第354回: 好きに書く

Avatar photo書いた人: 杜 昌彦
2023.
01.03Tue

好きに書く

機能があると使ってみたくなるのがおれの悪い癖リレーサーバを助詞の使い方合ってる?が正しい?登録してみたり翻訳機能を有効にしてみたりしたあげく楽犬舎でも他人をフォローすることにした渡辺由佳里さんの記事が流れてきたよろっこさんが正しい発音らしいけどかわいいのでこう呼ぶの引用ツイート批判には賛同するけれどでも欠陥は引用ツイート自体じゃなくて返信とおなじ扱いで通知するようにしたことだと思うなFacebook にかぎらず基本的にプラットフォーム企業のやっていることはどこもおんなじでギャディスの JR 少年みたいなもの人格OverDrive には Amazon のアルゴリズムを調教する意図もあるすぐれた寄稿作品を集めていいと思う本のリンクを読者に踏ませたらAmazon の関連付けにもいつかは影響するはずだと考えたんだまぁ浜辺で砂糖をふりかけて海水の味を変えようとするようなもんだけどね

  Fediverse は基本的にメールとおなじなんだよねメールサーバを自力で建てるのとおなじだからフォローは人間関係じゃなく単なる購読だし消去や編集の機能があったところでいったんだれかに届いたものは取り消せないおれは生煮えの思考を垂れ流すために見たままの画面に投稿できるUI を求めていてBuddyPress や GNU Socialmixhost なら WordPress とおなじくらいお手軽に建てられる同様にかんたんインストールできる Hubzilla は使い方がわからなかったをあれこれ試していまのところ Mastodon がいちばん使いやすいから使っているだけFediverse につながることはそれほど重要ではないおれにとって数少ない ActivityPub の恩恵は楽犬舎のタイムラインに人格OverDrive の寄稿作品が流れてくることくらいむしろメールや RSS リーダみたいにいちど配信されたら修正がきかないのが不便だと思っているまぁどうせ自分しか読まないからいいけど

 アルゴリズムがどう関わっていようがどうせ他人の前には表示されないんだし好きに書けるなら Twitter だろうがどこだろうが構わないしかし現実問題Twitter では本の話題を連投しただけでアカウントを凍結されるし通報機能はダミーなので悪意のある他人に脅迫されたらなすすべもないどちらも経験ずみ)。 加害者は金になるしひとが本に関心を移してタイムラインから出て行ったりそれ以上に見せられたものに疑問をもつだけの知恵をつけてしまったらかれらには都合が悪いからねそれは別にいいんだ金を出してるやつには好きなように表示する権利がある陰謀論に閉じ込めた客にスピリッツは切らしてますと告げて堂々巡りさせるのもギフテッド ASD 小学生みたいな商売で迫り来る彗星から目を逸らさせて世界を滅ぼすのも自由だペドフィリアが公の場に人権侵害コンテンツを垂れ流すのだって極端な話どうしようもないと思うそれをたとえば法律で規制したら実際に黙らされるのはかれらではないんだよね

 だからもっと力強いましなものをどんどん生み出して広げるのがよい人格OverDrive がやりたいのはそういうことだ納税者におかしなものだけを見せたがる政府はよその国みたいに生命の危険が生じる前に文句をいって変えなければいけないけど企業のプラットフォームならこっちが選別すればいいだけのこと両者はしばしば金と思惑でつながっているけどね)。 問題はかれらの売り物はプラットフォームじゃなくおれらであっておれらは客じゃなく商品だってことで売り買いされるおれらはだれもが騙されるのを好むことかな他人の足を踏む側はやめたくないし耐えてきた側はこれまでの苦痛がむだになるので変えてほしがらない

 出版日誌を遡ってもらえたらわかると思うけどおれはこういう話を 2013 年からずっとしてきた冒頭で紹介した記事で持ち上げられてた藤井さんたぶんブームのときしか Mastodon 使ってないよね数年前にオール・トゥモロウズ・パーティ今年六月に閉鎖した前のサーバを建てたとき先輩をフォローしてみようかなと思って見に行ったら長いこと投稿がなくて廃墟みたいになってた楽犬舎を建てるときにはしれっとずっと継続して使ってましたみたいな感じになってたけどね気のせいかな? 有名人がだれもがいうようなことを流行に乗って口にするとちやほやされるけどおれみたいな無名人が流行にかかわりなく何かをいってもせいぜいばかにされるだけずっとあとになってみんなが騒ぎ出してだから前からずっといってるじゃんといったところで相手にされないそういうもんだよね

 それはそれでいいんだやりたいようにやるだけさ負け惜しみじゃなくてねだってほかにどうしようもないもの


(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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