D.I.Y.出版日誌

連載第263回: お一人様万歳

アバター画像書いた人: 杜 昌彦
2020.
07.30Thu

お一人様万歳

中央集権的なプラットフォームは見れば見るほどわたしの場所ではない気がするそこでの議論はいかにも何か意見が交わされているようだけれど実際には意見は重要ではなく社会スキルの生産性が数値化される場においてどう立ちふるまうかのゲームでしかないいちいち共感するのが虚しくなる。 「人気の話題にユーザを集めるアルゴリズムがだめだということは運営側も気づいてるらしい関連付けアルゴリズムが被言及性に価値をおくのはわからなくもないけれど収益効率化を目的とすると最終的にはだれにも見向きもされないゴミになる。 「人気という価値の効率化生産性」) を追求するアルゴリズムは人間性を疎外するしいま起きているのはまさにそのような問題であってそれが将来的には巡り巡って彼らの頸を絞めるのが明白なのだけれど営利企業である以上そこからは抜け出せない所詮は企業の論理でしか考えられないからフェイクニュースを防ぐためなどといった屁理屈に寄せようとして支離滅裂になるにもかかわらず日本人は権威=人間性を排除する生産性」) が大好きだから個を抑圧するゴミであってさえも関連付けアルゴリズムによって権威付けされると大いにありがたがるというか個を抑圧するゴミだからこそありがたがるかくしてプラットフォームはひたすら人間性から乖離しつづけ人間性を抑圧しつづける先週末の碇雪恵さんのメルマガフォローはしてもされてもいないがメルマガだけ拝読している、 「『あるがまま推奨が進んでる気がするけど一方で努力すること自体に価値があるってことを言いにくくなってませんかね。 (中略人は自分の基準だけで生きられるほど強いのでしょうかとも思うとあったメイシー・グレイに自分自身であるための厄介というアルバムがあってその題名からもわかるように個すなわち自分自身であることを大切にする国ではそうあることに努力が必要という認識がちゃんとある一方でわが国では政治家たちの好む行きすぎた個人主義なる言葉にもあらわれているようにというものを何か悪いもののように捉える向きがある自分自身であることは闘って勝ち取るものなのだという認識がないのはそのことに関係があるんじゃないか日本人は発想の根本にの概念がなくて権威者から与えられる枠組を疑うということをしないから国民から人権を奪うことを悲願とする政権を天真爛漫に翼賛するし彼らに都合のいい表示をすることが明らかな政権とべったりの広告代理店の関連会社が運営するプラットフォームに対してそれでいいねやリツイートやフォロワー数の得点を稼げるとなれば当たり障りのない不平をかわいらしく呟くという程度の格好ポーズをとることはあっても自由に発言できるインスタンスを自力で建てようなどとは決して考えないわざわざ建てるのはその歪んだ本性に従ってやりたい放題しようとする差別主義者やペドフィリアだけでそうした輩が建てれば似たような輩が群がってくる数年前に日本で Mastodon が流行ったのはそのためでだから日本のインスタンスは世界の爪弾きだ従順に教育された日本人はそのことをだれひとり恥に思わない人格 OverDrive からアクティヴィティ・ストリームを取り除いたのはウェブサイトの方向性が曖昧になるからだその機能だけを切り分けるのはいい考えかもしれないというわけで GNUsocial を使いはじめたGNUsocial を選んだのは Softaculous で簡単にはじめられるからだBuddyPress より簡素でストイックに感じられて好ましいそうしたものがわたしには向いている交流は要らない孤独死で結構だ軸足をこっちへ移していこうやっぱり社会的に無価値であり有害でしかないわたしはだれとも関わらないことでのみ幸福を見いだせるのだと思う

追記: GNUsocial はやめて Mastodon に移行した


(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。