ほんとうは小説のベスト 20 をやるべきなのだろうけれど年間 30 冊ちょっとしか読んでいないので企画が成立しないんですよ。 読むのも書くのももっと速ければなぁ。 今年 7 月以降に Spotify で聴いた音楽をまとめました。 リリースはそれ以前のもあると思う。 ほとんど備忘録みたいなもんですね。 数年後に自分で読み返して懐かしく思うような。 上半期と同じく 1 位から挙げていきます。
第 1 位
T. Hardy Morris “Dude, The Obscure”
今年はおっさんがブームだった。 去年気に入った Andy Shauf と同傾向。 Spotify のおすすめで知ったのだったと思う。
第 2 位
King Tuff “The Other”
これも Spotify で知った。 変な帽子をかぶった変なおっさんが印象的。
第 3 位
Hop Along “Bark Your Head Off, Dog”
これも Spotify で知ったような気がする。 初期の Autour De Lucie を連想した。
第 4 位
Bettye Lavette “Things Have Changed”
ベテランなのにイギー・ポップのラジオではじめて知った。 ボブ・ディランのカバー集らしいが何度聴いてもオリジナル曲のように感じる。 「他人の唄は自分の唄」 という感じ。 友人と入ったスタバでかかっていて妙な感じがした。
第 5 位
Tom Gallo “Tell Me the Ghost”
チャド・ブレイクがプロデュースしたらしい。 ベッドルームでアコギ一本で録ったとは思えない。
第 6 位
Puma Blue “Blood Loss”
若いのに渋い。 体温が低い感じ。
第 7 位
Brother JT “Tornado Juice”
おっさんの生首が宙に浮くジャケットが印象的。 音は T レックスっぽい。
第 8 位
Ty Segall “Freedom’s Goblin”
これもおっさんの生首が飛んでいる。 Spotify ではなぜか雑音が入るのが残念。
第 9 位
Iron & Wine “Weed Garden”
最近こういう静かな音楽が好みだ。 健康食品からとった名前だけあって聴くと健康になれそうな気がする。
第 10 位
Spiritualized “And Nothing Hurt”
ティザー広告がよかった。 情報を小出しにする感じが。 PV も泣けた。 でも実際に聴けるまでが長かったので期待が大きすぎて 「あれこんな感じ?」 となったのも否めない。
このあたりまではさほど苦労なく決められた。 この先の取捨選択に迷う。 二年使いつづけた Spotify が今年の後半になっていきなりサジェストの精度を上げてきたからだ。 きりがないので 20 位までと決めたはいいが収まりきらない。 女性アーティストの多くはいまの気分でないので切り棄てた。 それ以外も聴き返した回数が少ないものは容赦なく除外した。
第 11 位
Sam Evian “You, Forever”
どういうひとなのかまったく知らないが悪くない。
第 12 位
Foxwarren “Foxwarren”
Andy Shauf が地元の友人とやっているバンドらしいけれど正直ソロほどではない。
第 13 位
The Marcus King Band “Carolina Confessions”
ジャズレーベルのニュースレターで薦められた。 よい。
第 14 位
Jeff Tweedy “WARM”
おっさんの万歳。 去年のより好きだ。
第 15 位
Tess Parks & Anton Newcombe “Tess Parks & Anton Newcombe”
ルー・リードとニコ、 ゲンスブールとバーキン。 昨年のうちからデモを聴きすぎてリリースされた頃にはちょっと飽きていたのも否めない。 名盤ではある。
第 16 位
Manon Meurt “MMMXVIII”
チェコの伝説的シューゲイズバンド待望のフルアルバム。 五年のあいだに雰囲気が変わってシューゲイザーというよりなんとなく Evanescence みたいになった感じがする。
第 17 位
Haiku Garden “Where If Not Now”
スロヴェニアのシューゲイズバンド。 こんなバンド名なんだし日本で人気が出てほしい。
第 18 位
Lucky Brown & The S.G.’s “Mesquite Suite”
何者かまったく知らない。 Spotify 毎年恒例の年末企画で薦められた。 Booker T. & The M.G.’s の現代版みたいな。 音もなんだか古いヴァイナル盤みたいで凝っている。
第 19 位
St. Paul & The Broken Bones
これも Spotify の年末企画で薦められた。 白人のみで構成されたアラバマ出身のソウル・ファンク・バンドだそうだ。
第 20 位
Charles Bradley “Black Velvet”
これも Spotify 年末企画で。 六十年代からつい最近までずっと JB のそっくりさん芸人をやって喰っていたそうだ。 音も当時のヴァイナル風で (こういうの流行ってるのか?)、 もしおれがいま高校生で、 六十年代ソウルの無名の名盤を発掘したぜ、 といわれて同級生に手渡されたら騙されると思う。
ええっもう 20 枚か⋯⋯悔しいのであと五枚だけ。
第 21 位
Ex:Re “Ex:Re”
UK の三人組シューゲイズバンド Daughter の紅一点、 Elena Tonra のソロ名義作。 Daughter より好きかもしれない。 Ex:Re なる名義は 「元彼」 と 「X線」 をかけた造語であるらしくて、 40 過ぎのおっさんが聴いたらキモいといわれそうな、 童貞を威嚇する系の作風なんだろうなと思いました。
第 22 位
Mark Knopfler “Down The Road Wherever”
ピンチョンのファンならみんな聴いてる Mark Knopfler。 40 過ぎのおっさんが安心して聴けます。
第 23 位
Rachael Yamagata “Porch Songs”
ほぼ同世代の歌手でずっと聴いてきていて、 いまさら挙げる必要もないかなぁとも思ったけどやっぱり好きなので。
第 24 位
幾何学模様 ”Masana Temples”
これまでの彼らの作品でもっとも好きかもしれない。 現代の若者がヒッピーファッションをしたらそうなりそうな感じではなくてガチで当時の日本人みたいな見た目なのがなんだかすごい。 海外では人気があるらしいけれど国内の知名度はどれくらいなんだろう。
第 25 位
Pinegrove “Skylight”
海外のゴシップ記事で知った。 ほんとうのところはわからないがバンドのフロントマンが彼氏持ちのファンと複雑な関係になってしまい、 悩んだそのファンが市民団体に相談したところ、 売名に利用されてしまって結果だれもが傷ついた、 というような事件があって活動を自粛したりいろいろあったらしい。
うう⋯⋯もう 30 位までやっちゃっていいですか。 自分で決めておきながら 20 位縛りは厳しかった。
第 26 位
Apollo Brown & Joell Ortiz “Mona Lisa”
Apollo Brown はデトロイトのビートメイカーなんだそうな。 YouTube でお薦めされて去年くらいから聴いていて新作を愉しみにしていた。 期待を裏切らない名盤。 Joell Ortiz は 「Eminem 主宰 Shady Records から Royce Da 5’9″、 Joe Budden、 Kxng Crooked らとのユニット Slaughterhouse としても名を馳せたハードコア・ラッパー」 なんだそうだけれど知らないし特に関心はない。
第 27 位
Macy Gray “Ruby”
彼女の作品は”The Trouble With Being Myself”が (題名も含めて) 大好きで、 それ以降はきらいじゃないけど売れ筋 R&B に無理に寄せているように感じて今ひとつだった。 今作はひさびさに好きな感じ。
第 28 位
Say Hi “Caterpillar Centipede”
ブルックリン出身シアトル在住の宅録バンド三年ぶりの新作。 去年の二月に活動停止したけれど結局再開したらしい。
第 29 位
Andy Jenkins “Sweet Bunch”
これは迷った。 すごくいいんだけれどいかんせん地味なんですよ。 Matthew E. White の友だちらしい。
第 30 位
Billy F Gibbons “The Big Bad Blues”
ジャズレーベルのニュースレターで知った。 よく知らないけれどベテランのブルース爺らしい。 こういうひげ爺で締めくくるのは悪くない。
きりがないのでさすがにこの辺でやめておく。 来年もいい音楽との出逢いがありますように。