第39回 : 『血と言葉』推薦文
最初に宣言させてほしい。私は文庫本の巻末の解説は読まない派だ。本来なら私ごときの駄文なぞここに書くべきではない。『血と言葉』のラストシーン、とてもよかったでしょう? 読者の皆さんはこんなページは即座に閉じて、余韻に浸りに […]
第38回 : 『GONZO』は華麗なアクションシーンも最高だけど、繊細な人物描写に私は救われた。
『GONZO』の連載が人格OverDriveで始まった時、第一回目を読んで、これは小説の書き出しとして最高に理想的だ! 美しい……と思った。 そして、姫川尊は、顔以外ほぼ私だ!! と思った。 姫川尊は超絶美少年なのに […]
第37回 : お調子者の戦争
通勤の最寄り駅は、安アパートと安居酒屋が立ち並び、駅前の広場に大量のおじいちゃんが意味もなく屯し酔っ払いが寝こける怪しい街だ。再開発が進んでいるけれど、いかなる巨大資本もこの怪しさを払拭することはできないだろう。駅前の道 […]
第36回 : 大変尾籠な話
こんな話だけはこの美しいサイトに書いてはいけないという話をあえて書く。実は以前某所に書いたもののリライトで、これだけは読んでほしくないと思っていたシロモノだ。なぜそんなことをするかといえば、あなたに笑ってほしいからだ。こ […]
第35回 : その後の日々を生きていた
今年の春まで『夜の雑記帖』を書いていた頃の私は、ちょっと、いやかなり、どうかしていた。 この美しいサイトに自分の文章が載ることが、尊敬する作家や周りの仲間に自分の文章を読んでもらえることが、執筆者仲間ができることが、嬉し […]
第34回 : お守り売りのおじいさん
ずっと胸に刻まれている呪縛のような言葉がある。 まだ大学生くらいの頃だ。家族でフリーマーケットに出るのにハマッていた時期があった。母と妹と私で不要になった服やバッグや細かい生活雑貨などを100円200円の安値で売りさばい […]
第33回 : heavenly white noise
最近は夢をあまりみない。 人間の脳は毎晩夢をいっぱいみているけれど覚えていないのだと聞いたことがあるので、実はみているけれど覚えていないのかもしれない。うつつの世界のことだって私はすぐに忘れてしまうのだから、そりゃ夢のこ […]
第32回 : 意外と通じるルー語講座
(※これは架空のお店での架空の会話です) いらっしゃいませ~!……あぁ今日は人出が多いなぁ。あったかくなると皆さん街に出てきますな。分かりやすいな。……あっすみません、お呼びでした? お待たせしました! お会計ですか? […]
第31回 : 極限の経験
大学生のときに、間違ってワンダーフォーゲル部に入ってしまった。ワンダーフォーゲルとは戦前にドイツの学生が始めた野外活動で、最初はみんなで野山に出掛けて歌を歌ったりしていたらしい。ワンダーフォーゲルという言葉はドイツ語の「 […]
第30回 : 間奏曲
自分の書いたものは普段あまり読み返さないのだけれど、最近まとめて読み返している。イベント用の冊子を作るためで、そんなことでもないとズボラな私は書き終わったものはほとんど読まないので、いい機会かもしれない。 読み返すとしみ […]