ニック・ピゾラット

1975年10月18日
米国の作家。2004年には全米雑誌賞、2006年にはフランク・オコナー短編小説賞の候補になる。初長篇の本書は、アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀新人賞、バーンズ&ノーブル優秀新人賞の候補に挙がっている。

逃亡のガルヴェストン

ついにおれの運も尽きたか―。ロイはこれまで闇の仕事で生きてきた。しかし癌の宣告直後、ボスの裏切りにあい、追われる身となってしまう。成り行きで道連れとなったのは、ロッキーという家出娘。金に困って娼婦をしていたらしい。こうして、孤独を愛する中年の男と、心に深い傷を負った女の奇妙な旅が始まった。ロイは、ロッキーがまともな道を進むことに残りの人生を賭けようとする。だが、果てなき逃避行の先には…。ダークな情熱と、静かなる感動をたたえた、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞候補作。