マイケル・マーシャル・スミス 『スペアーズ』 のパクリには B 級映画 『アイランド』 なんてのもありますが (もとの企画は 『スペアーズ』 の映画化だったのだと思います)、 九年後に出版されたこの本も有名ですね。 まぁこれはこれで悪くありません。 萩尾望都みたいな雰囲気でね。 そういうのがお好きな方には喜ばれるのではないでしょうか。 元ネタの一要素を 「自分ならこう書く」 と膨らませた感じですね。 二次創作といっていいように思います。 特筆すべき点はないけれどもあっさり薄味で読みやすいかもしれません。 意外性がないだけに元ネタより映像化もしやすそう。 ブッカー賞作家だからといって全作品が肩の力が入った傑作でなくてもいいのだと思います。 わりと SF 好きの作家みたいでニール・ゲイマンと対談したりしてますね。
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年10月06日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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