『悦ちゃん』 を読んだとき 『イリワッカー』 以来の感銘を受けたのだけれども、 ピーター・ケアリーやアーヴィングの傑作とならぶのはむしろこっちかも。 昭和の漱石をめざすという発言を獅子文六はしたことがあったそうで、 漱石、 うーん、 そうかもしれない、 でもおれとしては昭和のディケンズと呼びたい。
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娘と私
by: 獅子文六
文豪、獅子文六が「人間」としても「作家」としても激動の時を過ごした昭和初期から戦後を回想し、深い家族愛から綴られた自伝小説の傑作。亡き妻に捧げられたこの作品は、母を失った病弱の愛娘の成長を見届ける父親としての眼差し、作家としての苦難の時代を支え、継娘を育てあげ世を去った妻への愛、そして、それら全てを受け止める一人の人間の大きな物語である。
¥1,650
筑摩書房 2014年, 文庫 649頁
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年09月04日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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