新井見枝香

1980年7月24日 -
かつては三省堂書店に、2019年5月より「HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE」に勤務していた書店員。エッセイスト。ストリッパー。文学賞の「新井賞」を主催。

きれいな言葉より素直な叫び

舞台がある限り、そこに立ち続ける。本を届け、文章を綴り、今日も踊り続ける。お客を楽しませたいと必死になるのも、結局は自分の気持ちのためなのだ。踊り子を応援する人たちもまた、突き詰めれば自分のためではないだろうか。できればそうであってほしい。裸になってステージから見えたものは、客席に座る人たちだ。こちらに目を向けているということそのものが、私には素直な叫びに思えてならない。キラキラとした嘘ばかりの世界で、それだけが信じられる。書店員、エッセイスト、踊り子、三足の草鞋を履く著者による「生きづらさ」を原動力に書き綴ったエッセイ集。