ローラン・ビネ

1972年7月19日 -
パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任。その後、パリ第3大学、パリ第8大学で教鞭をとった。2000年に『我々の粘膜の強さと弱さ』でデビュー。『HHhH』は2010年度ゴンクール賞最優秀新人賞と2011年リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞。英語訳版は英米各紙で絶賛されN.Y.タイムズの「100 Notable Books of 2012」に選ばれ2017年に映画化(『ナチス第三の男』)。2015年には『言語の第七の機能』でアンテラリエ賞。

HHhH プラハ、1942年

ナチによるユダヤ人大量虐殺の首謀者、ラインハルト・ハイドリヒ。ヒムラーの右腕だった彼は、第三帝国で最も危険な男と怖れられた。チェコ政府が送り込んだ二人の青年によってプラハで決行されたハイドリヒ暗殺計画。それに続くナチの報復、青年たちの運命……。ハイドリヒとはいかなる怪物だったのか? ナチとはいったい何だったのか? 史実を題材に小説を書くことに、著者はためらい悩みながら全力で挑み、小説を書くということの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か? ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作。