この翻訳が出たときは嬉しかったなぁ。筋立てが本格的にミステリ寄りになって、そのせいで主人公の影が薄れちゃうんですよね。一人称の限界も出てきて、三人称と混在する妙な語り口になってしまっている。主人公が眠っているあいだに物語が進行して片付いてしまうんだったように記憶しています。傑作ではあるけれども、語り口としてはちょっと残念だなぁと思いました。
2017.
09.07Thu
(1975年6月18日 -)著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。最新作は『ぼっちの帝国』。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
『散文売りの少女』の次にはこれを読め!