見本が届いた。 うーん⋯⋯まぁこんなもんかなという感じ。 CreateSpace は CreateSpace で買うのと Amazon で買うのとで品質が大きく異なる。 CreateSpace のほうが文字が細くなり、 全体に上のほうへずれて印刷される。 NextPublishing ではそのような品質のばらつきはなさそうだ。 悪くはないが CreateSpace や KDP Print の代替にはならない。 それらのサービスが日本で公式に開始されることはなさそうなので、 やむをえず使う感じは拭えない。 審査中の期間が予約受付中として表示されるのが目新しかった。
それはともかく表紙イラストの歪みが気になる。 印刷のせいではなく原画そのものが歪んでいる。 自分で描いたからだ。 KDP や CreateSpace の縦横比だとトリミングでごまかせたように思う。 四六版では横幅が増え、 どう調整しても左に余白が生じた。 そのために歪みが際立つ。 売り物とするには厳しい稚拙さだ。 いま思えば電子版の画像をそのまま拡大し、 上下もしくは下のほうをトリミングすべきだった。 しかしすでに表紙作成支援に二千円を支払っている。 単に PDF 化を代行するだけの無意味なサービスだったけれども (どのようなサービスか問い合わせた際、 その点について明確な説明はなかった)、 またあの厄介な手順を経てアップロードすることを考えたら億劫になった。 どうせ自己満足のお遊びに過ぎない。 妥協した。
人格 OverDrive の独自刊行物という位置づけだ。 品揃えを増やすため試験的に 『悪魔とドライヴ』 ペイパーバック版も再販することにした。 いずれ 『KISS の法則』 も印刷版を出すつもりだ。 電子版はいずれ絶版にするつもりでいる。 『Pの刺激』 ペイパーバック版には 『ガラスの泡』 も併録した。 商品説明に書くのを忘れた。 NextPublishin はいちど刊行申請したら修正がきかない (追記:のちに追加料金を支払えば修正できるようになったらしい)。 CreateSpace ではいつでも好きなとき修正できる。 紹介文も価格も、 それどころか本文もだ。 販売停止も再開も自由にやれる。
NextPublising の利点は商品ページに日本語が使え、 背表紙ではなく表紙を書影にできる点だ。 そうすればまともな書籍に見えるだろうと期待していた。 やってみたら 「オンデマンド (ペイパーバック)」 のような表記になるのでがっかりした。 素人の自費出版ですと触れ回るようなものだ (追記:自前の ISBN を使えるとしか利用時には説明がなかったので、 それを信じて追加料金を支払ったところ、 自分の屋号にすることはできないとあとからわかった。 日本語の商品ページとして期待したものにはならない。 不審に感じることが重なり、 絶版にして CreateSpace で出し直した)。 サービス自体はどうも一般消費者向けの商売に慣れていない印象を受けた。 法制度の異なる外国の外部企業であることも大きいだろう。 Amazon が子会社を通じてやっている商売とはさまざまな条件が異なる。
それにしても電子書籍の状況は変わった。 ここ数ヶ月で形勢が逆転した印象がある。 印刷版が絶版になっても Kindle では読めたりする。 書影も前は印刷版に較べて解像度が低く、 雑な画像が多かったのに、 いまでは電子版のほうが美しい場合が多い。 解像度の重要さが認知されてきたのだろう。 印刷版をもとに電子版をつくるのではなく、 一度に両方をつくれる仕組みが普及しつつあるのかもしれない。 そういうソリューションが実際に導入されて制作フローが効率化されたのだと思う。 今後はおそらく CSS 組版が主流になり InDesign は廃れる。
悪意あるアクセスはつづいている。 BAN のリストは長大になった。 防ぎきれないアクセスもある。 お望み通り書くのはやめて差し上げたんだから、 趣味のウェブサイト制作くらい大目に見てほしい。 おれが生きて呼吸しているだけでも許せないのかもしれない。 それとは別の変なアクセスを調べたら以前お世話になった方だった。 いまいちど念を押すけれどもセルフパブリッシングとかかわったのは後悔している。 そういう関心におれは応えられない。 取り違えていたのを謝罪します。 読書とおなじような私的で自由な出版、 あるいはそうした出版を可能にする手段として捉えていた。 ムラ社会的な政治やご近所づきあいだとは思ってもみなかった。
その単語に引き寄せられて集まるのは基本的にコミケ文化のひとたちで、 おれには鬼門だった。 親しくさせていただいた方も多くいたけれども、 彼らとの縁も切らねばならなくなった。 四十年以上もずっと心の支えにして生きてきた 「書く」 ということを断念せざるをえないところまで追い込まれた。 そこまでされてもなお悪意から逃れられずにいる。 近々 『Pの刺激』 のペイパーバックが刊行されますが買わないでください。 あなたが同人誌を好むのは自由ですが、 その購買行動がおれの本に関連づけられると困る。 どうか放っておいてください。 ただの趣味なんだ。