ひとことで説明すると語り手である主人公が 「これは恋愛小説ではない」 と言い張る恋愛小説です。 これが恋愛じゃなかったら何が恋愛なんだよというね。 ちゃんと書いたのでがんばって売ろうとはりきったのですが例によって空振りでした。 男性作家が書く女性像に 「娼婦」 「聖女」 「太母」 の三パターンしかないのはそのように書かないと最低限の共感が得られない、 つまり売れないからです。 女性だって差別意識が内在化されているので結局はそういう描き方を受け入れてしまう。 世間がよしとするものからはずれたものしか書けないのですが、 かといってはずれた人間のために書いているし自分自身がはずれた人間なのでどうにもならない。 おまけに表紙を自分で描きましたからねぇ。 この絵のせいで客を遠ざけたのかもしれない。 Oddisee 「You Grew Up」 に触発されて書きました。
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逆さの月
杜 昌彦 著
あたし渡辺聡美、十七歳。悪友たちのおかげで今日も二日酔い。携帯電話がまだふたつ折りだった頃。ツインタワーが倒壊する少し前。あたしと幸田と春ちゃんはだれとも違うあたしたちだけの時間を生きていた……。恋を恋と認めない語り手による青春サスペンス。
¥560
人格OverDrive 2018年, Kindle版 147頁
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2018.
11.18Sun
(1975年6月18日 -)著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。最新作は『ぼっちの帝国』。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。