ジェンダーなんてひとそれぞれだし、 おなじ人間でもそのときによって変わるもんです。 でもそれが世間では自己同一性にかかわる重大事だと思われていて、 その常識に押し潰されそうになる。 好きに生きさせてくれよ、 と思うのですが、 なかなかむずかしいもんですね。 おれもおなじ道を通ってきたよ、 と若い世代へのあたたかい励ましのまなざし。 けっして饒舌に語るのではなく、 かといって黙るのでもなく。 淡々と、 平熱で、 日常の言葉で。 だってそういうもんだからね。
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ひとりの体で
by: ジョン・アーヴィング
美しい図書館司書に恋をした少年は、ハンサムで冷酷なレスリング選手にも惹かれていた――。小さな田舎町に生まれ、バイセクシャルとしての自分を葛藤の後に受け入れた少年。やがて彼は、友人たちも、そして自らの父親も、それぞれに性の秘密を抱えていたことを知る――。ある多情な作家と彼が愛したセクシャル・マイノリティーたちの、半世紀にわたる性の物語。切なくあたたかな、欲望と秘密をめぐる傑作長篇。
¥2,200
新潮社 2013年, 単行本 334頁
特集: あなた自身であるために
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年09月06日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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