HHhH プラハ、1942年
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HHhH プラハ、1942年

ナチによるユダヤ人大量虐殺の首謀者、ラインハルト・ハイドリヒ。ヒムラーの右腕だった彼は、第三帝国で最も危険な男と怖れられた。チェコ政府が送り込んだ二人の青年によってプラハで決行されたハイドリヒ暗殺計画。それに続くナチの報復、青年たちの運命……。ハイドリヒとはいかなる怪物だったのか? ナチとはいったい何だったのか? 史実を題材に小説を書くことに、著者はためらい悩みながら全力で挑み、小説を書くということの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か? ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作。


¥1,260
東京創元社 2023年, Kindle版 439頁
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世間の評価

読んだ人:杜 昌彦

HHhH プラハ、1942年

話題になった刊行時に数ページで挫折した本に十年ぶりに再挑戦した斬新で画期的と評判で権威ある賞をいっぱい受賞しているだからきっとおれの読解力がなかっただけで今度は楽しめると思った結果おれの能力不足ではなかった単にこの本が下手だったのだ作家の才能だって微塵も感じられないどこが斬新なものかこんな手法は大昔からあるし作家が小説を書こうとする話なんてざらにあるむしろ凡庸でさえある大切なのは小説としてあるいはノンフィクションだといいはりたいのであれば読み物としておもしろいかどうかだ。 『筒井順慶セバスチャン・ナイトの真実の生涯のように技法で楽しませるだけの能力を持ち合わせないのなら技法で評価されたのであればその時点でおかしなことだが)、 大切なのは人間をいかに描くかだその意味でもありえないほど失敗している絶望的に低い点で落第だなんの洞察もない稚拙すぎるおれより下手だろこれ褒めるとしたらよく調べてありますねお上手でちゅね中学校の歴史の課題なら A プラスだそういう評価なの? それでゴンクール賞獲れちゃうの? どうも欧州人はナチを主題にすると点が甘くなるようだおおいに下駄を履かされた評価だと知ったこんなものをご大層にありがたがる読者はおめでたい⋯⋯いやそんなこといっちゃいけないな好みはひとそれぞれだおれにはつまらなかったです以上

(2023年10月06日)

(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
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ローラン・ビネ
1972年7月19日 -

パリ大学で現代文学を修め、兵役でフランス語教師としてスロヴァキアに赴任。その後、パリ第3大学、パリ第8大学で教鞭をとった。2000年に『我々の粘膜の強さと弱さ』でデビュー。『HHhH』は2010年度ゴンクール賞最優秀新人賞と2011年リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞。英語訳版は英米各紙で絶賛されN.Y.タイムズの「100 Notable Books of 2012」に選ばれ2017年に映画化(『ナチス第三の男』)。2015年には『言語の第七の機能』でアンテラリエ賞。

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