特集: 山田佳江の世界

山田佳江さんの作品集です。

白昼のペンタクル

eスポーツでワールドカップを目指す高校生の天本直希は、派手な身なりの同級生、野原紗希と出会う。ゲームオタクとギャル、という相容れないはずの二人は次第に惹かれ合っていく。しかし直希が「鏡のパズル」を解いてしまったことをきっかけに、紗希は唐突に直希の前から姿を消す。彼女は最初から存在していなかったことになり、周囲の人間も全て紗希のことを忘れていた。直希は鏡の伝承を調べ、紗希を取り戻すために奔走する。

読んだ人: 山田佳江

そこここ

ゆっくりと時間の流れていく街で、博美が見つけたのは『小さな神々』だった。それは、あまりにも存在しすぎていた。

読んだ人: 山田佳江

泥酔小説家

酒に溺れ自我を消失させることによって、再び小説を書けるようになった飯島睡華。彼女は作家エージェントの照寺とともに「言葉を売る」仕事を始める。そんな二人が、ある組織の一人娘に「だれにも見つけられない子供」を探すことを依頼される。詐欺まがいの仕事を続けていく中で、飯島の精神と肉体は変化し覚醒していく。

読んだ人: 山田佳江

窓のもり

僕の後方に窓が出現した日のことを、僕ははっきりと覚えている。三年前の夏、中学二年の夏休みだった。

読んだ人: 山田佳江

リーディング・ナイフ

「助けて。私は未来を見たい」

亮太との結婚を控えた由香は、荷物の整理中に古いノートパソコンを見つける。学生時代に使っていたそのパソコンから、自分宛にテストメールを送ると、九年前の自分からEメールが来た。『九月十一日のアメリカ同時多発テロ事件以降、もう十回も二〇〇一年を繰り返している』とそのメールには記されていた。

「林田、今日は何年の何月何日だ?」

由香はそのメールを信じなかった。しかし、二〇一一年三月十一日、東日本大震災の翌日、彼女の時間は一年前に戻ってしまった。時間のループに入ってしまった人たちには共通点があった。全員が『KNIFE』というインディーズの音楽を聴いていたのだ。

読んだ人: 山田佳江