特集: 信頼できない語り手

語りの向こう側を想像させる小説を集めました。
お薦め!

スローターハウス5

主人公ビリーが経験する、けいれん的時間旅行! ドレスデン一九四五年、トラルファマドール星動物園、ニューヨーク一九五五年、ニュー・シカゴ一九七六年……断片的人生を発作的に繰り返しつつ明らかにされる歴史のアイロニー。鬼才がSFの持つ特色をあますところなく使って、活写する不条理な世界の鳥瞰図!

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

母なる夜

第二次大戦中、ヒトラーの宣伝部員として対米ラジオ放送のキャンペーンを行なった新進劇作家、ハワード・W・キャンベル・ジュニア―はたして彼は、本当に母国アメリカの裏切り者だったのか?戦後15年を経て、ニューヨークはグリニッチヴィレジで隠遁生活を送るキャンベルの脳裡に去来するものは、真面目一方の会社人間の父、アルコール依存症の母、そして何よりも、美しい女優だった妻ヘルガへの想いであった…鬼才ヴォネガットが、たくまざるユーモアとシニカルなアイロニーに満ちたまなざしで、自伝の名を借りて描く、時代の趨勢に弄ばれた一人の知識人の内なる肖像。

読んだ人: 杜 昌彦

HHhH プラハ、1942年

ナチによるユダヤ人大量虐殺の首謀者、ラインハルト・ハイドリヒ。ヒムラーの右腕だった彼は、第三帝国で最も危険な男と怖れられた。チェコ政府が送り込んだ二人の青年によってプラハで決行されたハイドリヒ暗殺計画。それに続くナチの報復、青年たちの運命……。ハイドリヒとはいかなる怪物だったのか? ナチとはいったい何だったのか? 史実を題材に小説を書くことに、著者はためらい悩みながら全力で挑み、小説を書くということの本質を自らに、そして読者に問いかける。小説とは何か? ゴンクール賞最優秀新人賞受賞作。

読んだ人: 杜 昌彦

ガラテイア2.2

リチャード、と彼女はささやいた。彼女の名前はヘレン、最新型の人口知能―『舞踏会へ向かう三人の農夫』の天才作家が描く新世紀の恋愛小説。

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

インフィニット・ジェスト

過去に夢見られた未来。中毒者更生施設エネットハウスの住民と、その近所のエンフィールドテニスアカデミーの学生は、視聴者を耽溺させ発狂に至らしめる映画『インフィニット・ジェスト』、及びそれを生み出した家庭の歴史を巡る謀略に巻き込まれる……世界的ベストセラー、本邦初訳成る!

読んだ人: 杜 昌彦

瀕死の双六問屋

1998年11月~2001年4月にかけて『TV Bros.』(東京ニュース通信社)で連載され、キヨシローが、「俺が唯一(絵本以外で)というくらい、まじめに(ゴーストライターやインタビューおこしではなく)自分で書いた」(「あとがき」より)と語る、「瀕死の双六問屋」を加筆修正した本書は、「理想郷」である「瀕死の双六問屋」で暮らす男が縦横無尽に音楽への愛、社会への怒りを語り尽くすというサイケな作品。君が代、憲法、自殺問題、さらには反核・反原発曲の収録問題を理由としたレコード発禁事件等々エピソードは多岐に亘り、10年以上の時を経ても、その文章はサイコーにクールでホット!

読んだ人: 杜 昌彦

星の

地方からリオのスラム街にやってきた、コーラとホットドッグが好きな天涯孤独のタイピストは、自分が不幸であることを知らなかった——。「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」による、ある女への大いなる祈りの物語。

23言語で翻訳、世界的再評価の進む20世紀の巨匠が生んだ奇跡の文学。

「20世紀のもっとも謎めいた作家のひとり」(オルハン・パムク)
「カフカやジョイスと同じ正殿に属する」(エドマンド・ホワイト)
「オブライエン、ボルヘス、ペソアと並ぶ20世紀の隠れた天才」(コルム・トビーン)
「ブラジルのヴァージニア・ウルフ」(ウォール・ストリート・ジャーナル)

荒野からやってきた北東部の女・マカベーアの人生を語る、作家のロドリーゴ・S・M。リオのスラム街でタイピストとして暮らし、映画スターに憧れ、コカコーラとホットドッグが好きで、「不幸であることを知らない」ひとりの女の物語は、栄光の瞬間へと導かれてゆく——。

読んだ人: 一夜文庫

聖なる怪物

引退した老雄がインタビュワーを前に語りだす狂乱と頽廃の半生。だがそこには隠蔽された犯罪が。悪夢と哄笑が彩る驚愕のミステリ

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

重力の

世界文学史上に空前の伝説を刻んだ33万語、100万字超の巨篇――新訳成る! 耳をつんざく叫びとともに、V2ロケット爆弾が空を切り裂き飛んでくる。ロンドン、一九四四年。情報局から調査の命を受けたスロースロップ中尉は――。 ピューリッツァー賞が「卑猥」「通読不能」と審査を拒否した超危険作にして、今なお現代文学の最先端に屹立する金字塔がついに新訳。

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

GONZO

¥1,760

姫川尊の噂をするとき、わたしたちが浮かべる表情は、決まって揶揄であり蔑みだった……頭のおかしい嘘つきおばさんが語る、ばかばかしくも切実なZ級BLアクション!(2021年作)

読んだ人: 人格OverDrive 編集部