特集: こだわりの人

いつだって自分がいちばん! 独自の世界に生きる人を集めました。
お薦め!

インフィニット・ジェスト

過去に夢見られた未来。中毒者更生施設エネットハウスの住民と、その近所のエンフィールドテニスアカデミーの学生は、視聴者を耽溺させ発狂に至らしめる映画『インフィニット・ジェスト』、及びそれを生み出した家庭の歴史を巡る謀略に巻き込まれる……世界的ベストセラー、本邦初訳成る!

読んだ人: 杜 昌彦

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愚か者同盟

1960年代ニューオーリンズ。肥満の30歳無職イグネイシャスは、母が車で他人の家に突っ込んで多額の借金をこさえ、その返済のためしぶしぶ就活を始める。潰れかけのアパレル工場、次いで零細ホットドッグ移動販売業者で職を得るが、仕事を放り出してデモを扇動したり、ホットドッグをつまみ食いした挙句に他人に屋台を押し付けて映画に出かけたりするなど、好き勝手やり放題。警察に追われるようになったイグネイシャスは、一癖も二癖もある奇人変人たちを巻き込んだり巻き込まれたりしながら逃亡劇を繰り広げ、ニューオーリンズの街に大騒動を巻き起こす――!!! デヴィッド・ボウイも愛読した、全世界200万部超のロングセラー&1981年度ピュリツァー賞受賞作。

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

偉業

ロシア育ちの多感で夢見がちな少年マルティンは、両親の離婚とともに母に連れられクリミアへと移る。その後、革命を避けるようにアルプスへ、そしてケンブリッジで大学生活を送るのだが…。

読んだ人: 杜 昌彦

ベンドシニスター

独裁的警察国家で、運命を弄ばれる主人公クルークと息子。やがて魔の手が息子を人質にとり…。ナボコフの品切書の中でもっともリクエストが多い、愛についての美しいファンタジー。

読んだ人: 杜 昌彦

インディゴ

オーストリア・シュタイアーマルク州北部に、ヘリアナウという全寮制の学校がある。インディゴ症候群を患う子供たちのための学園だ。この子供たちに接近するものはみな、吐き気、めまい、ひどい頭痛に襲われることになる。新米の数学教師クレメンス・ゼッツはこの学園で教鞭をとるうちに、奇妙な事象に気づく。独特の仮装をした子供たちが次々と、車でどこかに連れ去られていくのだ。ゼッツはこの謎を探りはじめるが、進展のないまますぐに解雇されてしまう。その15年後、新聞はセンセーショナルな刑事裁判を報じる。動物虐待者を残虐な方法で殺害した容疑で逮捕されていた元数学教師が、釈放されたというのだ。その新聞記事を目にした画家のロベルト・テッツェルはかつての教え子として、ゼッツが手を染めたかもしれない犯罪の真相を追いかけていく──軽快な語り口と不気味さが全篇を覆い、独特な仕掛けがさまざまな読みを可能にする。既存の小説の枠組みを破壊して新しい文学の創造を目指した、神童クレメンス・J・ゼッツの野心溢れる傑作長篇。

読んだ人: 杜 昌彦

絶望

ベルリン存在のビジネスマンのゲルマンは、プラハ出張の際、自分と“瓜二つ”の浮浪者を偶然発見する。そしてこの男を身代わりにした保険金殺人を企てるのだが…。“完全犯罪”を狙った主人公がみずからの行動を小説にまとめ上げるという形で書かれたナボコフ初期の傑作!

読んだ人: 杜 昌彦

カメラ・オブスクーラ

裕福で育ちの良い美術評論家クレッチマーは、たまたま出会った美少女マグダに夢中になるのだが、そこにマグダの昔の愛人が偶然姿をあらわす。ひそかに縒りを戻したマグダに裏切られているとは知らず、クレッチマーは妻と別居し愛娘をも失い、奈落の底に落ちていく……。あの『ロリータ』の原型であるナボコフ初期の傑作。英語版と大きく異なるロシア語原典の独特の雰囲気を活かし、細部の緻密な面白さを際立たせた野心的な新訳。

読んだ人: 杜 昌彦

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JR

11歳の少年JRが巨大コングロマリットを立ち上げて株式市場に参入、世界経済に大波乱を巻き起こす!? ミステリ作家・殊能将之も熱讃した、世界文学史上の超弩級最高傑作×爆笑必至の金融ブラックコメディがついに奇跡的邦訳!! 第27回全米図書賞受賞作。

読んだ人: 杜 昌彦

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ぼっちの帝国

¥2,288

「正しさ」の押しつけは、もういらない。
コールセンター勤務の明日香はささいな揉めごとから28歳にして無職に。彼氏のはずの年下男にはほかに彼女がいて、アパートは取り壊され帰る場所もない。ひょんなことから昭和モダン建築アパートの住み込み管理人となった明日香だが……。笑いあり涙ありアクションあり、殺人事件からカーチェイスまで全部入り。生きづらさを抱えるすべてのひとに贈る、爆笑と鬱の恋愛エンターテインメント小説!(2019年作)

読んだ人: 一夜文庫

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ルージン・ディフェンス 密偵

至高のチェス小説、究極の視点人物。精緻で奇想的なナボコフ世界へ。自ら愛好するチェスへの情熱と構成美を詰め込み、不死鳥のように甦った偉大なロシア文学と賞賛された傑作長篇「ルージン・ディフェンス」。謎に満ちた視点の語りが驚きをもたらす、ハードボイルドな味わいの中篇「密偵」。1930年代、ナボコフ30代はじめに発表された革新的な傑作2篇を、初のロシア語原典訳で収録。

読んだ人: 杜 昌彦

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淡い焰

詩から註釈へ、註釈から詩へ、註釈から註釈へ……。幾重もの層を渡り歩きながら奇妙な物語世界へといざなう、『ロリータ』と並び称されるナボコフの英語小説の傑作! 架空の詩人による九九九行の詩、架空の編者が添えたまえがき、註釈、索引。

読んだ人: 杜 昌彦

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アバウト・ア・ボーイ

ウィル、36歳。仕事ナシ、する気もナシ。亡父の印税で悠悠自適。シングル・マザーとの後腐れのない関係に味をしめた彼は、シングル・ファーザーになりすまして、シングル・ペアレンツの会に乗り込んだ……。マーカス、12歳。転校した学校は大問題。すぐ落ち込むママも大問題。ピクニックで出会ったお気楽独身男とお悩み少年は早速騒動に巻き込まれ——。心温まる全英ベストセラー。

読んだ人: 杜 昌彦

うたかたの日々

純粋無垢、夢多き青年コランが出会った少女クロエは、肺の中に睡蓮が生長する奇病にかかっていた――パリの片隅で儚い青春の日々を送る若者たちの姿を、優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、現代で最も悲痛な恋愛小説。39年の短い生涯を駆け抜け、様々なジャンルで活躍した天才ヴィアンの代表作。

読んだ人: 杜 昌彦

お薦め!

アーダ

美しい11歳の従姉妹アーダに出会ってまもなく、14歳のヴァンは彼女の虜となった。青白い肌の博学なアーダと知的なヴァン。一族の田舎屋敷で、愛欲まみれの恋を繰り広げる二人はしかし、ある事情により引き裂かれる。著者の想像力と言語遊戯が結実する傑作長篇!

読んだ人: 杜 昌彦