ボラーニョ 『2666』 を読み終えてとつぜん思い出したんですよ。 孤独な婆さんの焼身自殺が忘れられません。 愛した猫にも逃げられてね。 そんな身勝手な愛を押しつけられたらたまったもんじゃありません。 愛が往々にしてそのようなものであることを当時は知りませんでした。 十歳でしたからね。 内容よりも物理的な重さとか表紙カバーのさらさらした手触りとかの記憶が鮮明です。 まるでいまこの手にあるみたいに思い出せます。 切実に読み返したいです。 中年になったいまのほうが理解できる気がします。 Kindle 化されないかなぁ。
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読んだ人:杜 昌彦
(2017年10月27日)
(1975年6月18日 - )著者、出版者。喜劇的かつダークな作風で知られる。2010年から活動。2013年日本電子出版協会(JEPA)主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、総勢20名以上の協力を得てブラッシュアップした『血と言葉』(旧題:『悪魔とドライヴ』)が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。代表作に『ぼっちの帝国』『GONZO』など。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。
『ひげよ、さらば』の次にはこれを読め!