Pages で縦書きが可能になった。 Kindle 版の出版に使えれば Hagoromo は不要になる。 これまでも Pages で生成した epub をいじって縦書きにするハックは存在したが検証すると不正な epub だった。 正式対応に期待していた。 結論からいえば epub は OK だ。 だが Kindle 版には使えない。 epub はまず出力時の設定でフォント埋め込みのチェックをはずさねばならない。 そうしないと重すぎてまともに表示できない epub ができあがる。 奥付をテキストボックスで横書きにしてみた。 罫線で仕切りを入れるのも楽でよさそうに思えたが epub にすると画像になる。 おまけに罫線がその画像からはじき出されて奥付のあとに罫線が並ぶ。 これまでも奥付は画像で処理していたしどうしても罫線が必要なわけではない。 検証も通るしまぁいいかと妥協するつもりでいたが KDP にアップロードするとなぜか本文が横書きになる。 右綴じ横書きという珍妙な本の完成だ。 mobi で上げればどうだろうと考えて Kindlegen にかけたがパーミッションが不正だといわれる (追記:このエラーは解消されたがやはり横書きの mobi が生成される)。 Kindle 版が出版できないのでは意味がない。 Mac で epub をつくる手段はどれも一長一短だ。 Hagoromo は目次生成に難がある。 何年も前に改善要望を出して返事はすぐにもらったが直す予定はないようだ。 ごく一時期ネットブックで Windows を使っていたときに試した WZ Writing Editor (いまは WZ Writing Editor 2 という名称らしい) が epub 対応に優れているという話は聞く。 Mac でそのような手段がないのはどうにかならぬものか。 WordPress からそのまま epub 出力できれば連載ツールがそのまま単行本出版ツールになるので便利なのだが既存のプラグインはどれもまともに機能しない。 自力で構築する技術もない。 現状で組版までちゃんとやれる手軽なツールは BCCKS だけだ。 2013 年から現在に至るまでその状況が変わらないのは嘆かわしい。 それだけ BCCKS が優れているといいたいところだが集客力のないモールと一体になった UI では出版ツールとして使いものにならない。 エディタだけアプリケーションとしてサービスから切り離していただけないものだろうか。 実現してくれたらもちろん月額料金を支払う。 Adobe より高くてもいい。 独自ショップと変わりない集客力なら独自ショップでやったほうがいい。 モールとして出版者と読者を囲い込むことが許されるのは残念ながらアルファベット最初の文字からはじまる偉大なるストア様だけだ。 インフラが BCCKS であるのは構わないがそれならそれで外部から利用できるような API なり WordPress プラグインなりで機能を切り分けていただけると助かる。 しかし叶わぬ夢を見ていても仕方ない。 Pages は惜しかった。 epub 出力まではよさそうに見えただけに残念だ。 それとも作成手順に不手際があったのだろうか。 わからない。 さしあたり 『男と職と家をなくした 28 歳女子がシェアハウス暮らしのおっさんに恋する話①』 は刊行延期だ。 無事に出版できたら追記する。
追記:
ePub オーサリングツールは LeME がもっとも優れている。 ほかとは比べ物にならない。 Pages はロゴ作成の際の字詰めや、 扉画像の生成などに使っている。
追記2:
LeME で作成した電子書籍の実例。 結局、 分冊にするのはやめて題名も変えた。