ドナルド・E・ウェストレイク

1933年7月12日 - 2008年12月31日
米国の作家。著書が100冊を越える犯罪小説の名手。エドガー賞を3度とも違う部門で受賞した。1993年にはアメリカ探偵作家クラブ 巨匠賞も受賞した。

ギャンブラーが多すぎる

30代のしがないタクシー運転手のチェットは大のギャンブル好き。偶然乗り合わせた客から競馬の勝ち馬情報を入手し、馴染みのノミ屋トミーに35ドル渡したところ、情報が的中。配当金を受け取りに意気揚々とトミーを訪ねると、ノミ屋は胸に銃弾を浴びて殺されていた。どうやら複雑な事情が絡んでいるらしく被害者が関わっていた二つのギャング組織から追われることになったチェットは、トミーの妹と協力して事件の真相を探ることに――。手に汗握るスリリングな逃亡劇、全員集合のドタバタ大騒動、ロマンス、一同集めてのクリスティーばりの犯人当てと、ミステリー全盛の時代の軽妙洒脱な世界がここに。リチャード・スターク名義の悪党パーカー・シリーズ、大泥棒ドートマンダー・シリーズで知られる、米国ミステリー界の重鎮による幻の逸品。本邦初訳。

聖なる怪物

引退した老雄がインタビュワーを前に語りだす狂乱と頽廃の半生。だがそこには隠蔽された犯罪が。悪夢と哄笑が彩る驚愕のミステリ

忙しい死体

ギャングのエンジェルはボスに命令されて、墓に埋葬された仲間の死体を掘り返しに行った。どうやら25万ドル相当のヘロインを身につけたまま埋められたらしいのだ。だが、死体は墓から忽然と消えていた!死体を追って奔走するエンジェルの行く手に、謎の女や警官が立ちはだかる。それぞれの思惑が入り乱れて…。ウェストレイク初訳長編のユーモアミステリ。

踊る黄金像

南米から密輸されてきた百万ドルの黄金像がちょっとした手違いから十五体の模造品にまぎれこみ、ニューヨーク中にばらまかれてしまった。一獲千金をめざす悪党たちが次から次へと登場し、一大争奪戦が始まるが――マルクス兄弟のパワーを凌ぐ究極のスラップスティック大作。