ブルー・ドレスの女
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ブルー・ドレスの女

1948年、ロサンゼルス。失業中の黒人労働者イージーは、家のローンを返済するため、美貌の白人女性ダフネを捜しだす仕事を引き受けた。調査を始めたイージーは、ダフネが出入りしていたもぐり酒場を訪れ、彼女の知人の黒人女性を見つけ出した。が、数日後、その女性が殺され、事件は思わぬ方向へ―アメリカ私立探偵作家クラブ賞、英国推理作家協会賞新人賞を受賞し、ミステリ界に旋風を巻き起こした衝撃のデビュー作。

著者:ウォルター・モズリイ

(1952年1月12日 - )米国の作家。ユダヤ系アフロアメリカン。代表作は、第二次世界大戦の退役軍人で黒人の私立探偵イージー・ローリンズが主人公のハードボイルド・ミステリのシリーズで、ベストセラーとなっている。

ウォルター・モズリイの本
2018.
03.16Fri

ブルー・ドレスの女

続編を読みたいんですよ。ほんとうに好きな作家なんです。ドメインやアカウント名も主人公の名前をイメージしたくらい。本国ではいっぱい出ているのに邦訳は途絶している。クリントンの愛読書ということで映画化もされたのに現在では満足な書影すらない。ミステリが売れなくなったんでしょうね。流行ってのはなんとかならないものでしょうか。英語を勉強して原文で読めばいいのでしょうけれど頭が悪いんですよ。どうしたものか。この第一作では主人公が太平洋戦争によるPDSDで乖離性障害を発症していて、それが物語の求心力になっているのですけれど、シリーズが進むにつれてその設定が薄れてきて、どこかへ行ってしまう。代わりに米国の現代史における市井のアフロアメリカンの生活が主な関心事になってくる。そこで語られる挿話は日本人にとっても他人事じゃないんですよ。当時もそこに日系人が暮らしていたわけですから。モズリイはちゃんとそこにも視線を向けている。そういう視点で書ける作家って、いるようで実はそう多くないような気がします。セルフパブリッシングの時代なのですから翻訳家が自力で権利を取得して翻訳したりとか、そういう動きはないものでしょうか。自力で英語を読めるようになれという話ですよね、うん、わかっちゃいるんですけれど、知能がね。……そうそう、映画版もよかったですよ。


杜 昌彦

(もり まさひこ、1975年6月18日 -)著者、出版者。硬質な文体と独創的な物語で知られる。作風はアヴァン・ポップ、スリップストリーム、スペキュレイティブ・フィクションに分類される。2010年から別名義で活動。2013年日本電子出版協会(JEPA )主催のセミナーにて「注目の『セルフ パブリッシング狂』10人」に選ばれる。2016年、藤井太洋氏、十市社氏らによる指導を受けた『悪魔とドライヴ』が話題となる。その後、筆名を改め現在に至る。独立出版レーベル「人格OverDrive」主宰。