ダニエル・ペナック

1944年 -
モロッコのカサブランカ生まれ。本名はダニエル・ペナッキオニ。リセの教師をしながら作家活動をしていたが、1995年以降作家に専念。児童文学作家としてデビューしたが、1985年に発表した『人喰い鬼のお愉しみ』がベストセラーになってから推理小説も書くようになった。

子ども諸君

ある朝、目が覚めてみると、なんと子どもが大人になり、両親が子どもになっていた! 『人喰い鬼のお愉しみ』『片目のオオカミ』のペナックが放つ傑作ユーモア・ファンタジー。

ムッシュ・マロセーヌ

フランスで70万部超のベストセラー
 主人公バンジャマン・マロセーヌはパリの下町っ子で元デパートの「品質管理係」(実はクレーマー対応係)。出版社へ転職したものの、ここでも仕事の実態は「持ち込み原稿のお断り係」(名ばかり管理職)。家へ帰れば、母親は男と駆け落ちしては妊婦になって帰宅し、赤ん坊を彼に押しつけるとまた出奔。父親のぜんぶ違う弟妹ひと山を扶養家族にかかえ、どこへ行っても損な役回り–のはずが、弟妹には慕われ、友人や同僚にも恵まれ、美人の恋人までできて人間関係は上々。毎度血なまぐさい事件に巻き込まれはするものの、けっこう幸せな毎日を送っていた。
 そんな彼にも、ついに恋人から妊娠の知らせが。こんな冴えない自分に父親になる資格があるのか悩むマロセーヌ。ただでさえ家族は、友人たちを地上げや差し押さえから救うためにてんやわんやなのに。そこへ、恋人の家族ぐるみの友人で映画界の大立者から、遺産相続の話が舞い込んできた。だがそれをきっかけに、連続殺人犯の濡れ衣をきせられることになろうとは……。マロセーヌ、絶体絶命!シリーズ最終巻。

散文売りの少女

出版社で「身代わりの山羊」として働くマロセーヌ。会社のドル箱たる謎の覆面作家をめぐって殺人事件が起こり、とうとう自分の身にも危険が迫る……。巧妙なストーリー・テリングと炸裂するギャグ。フランス・ミステリーの快作。

カービン銃の妖精

冬のパリのアラブ人街。老婆連続殺害事件を捜査中の刑事が白昼頭を銃でふっとばされた。色めき立つ警察。この事件に恋人ともども巻き込まれた我らが身代りの山羊、マロセーヌ君。『人喰い鬼のお愉しみ』でわが国のユーモアミステリー・ファンの圧倒的支持を受けたマロセーヌ・シリーズ第2弾!

人喰い鬼のお愉しみ

パリのデパートに勤めるマロセーヌの仕事は苦情処理係。客の前で上司に叱られ派手に泣いてみせるという毎日だ。ところがそのデパートで謎の連続爆破事件が起こり、彼に疑いの目が向けられる。かくてはならじと捜査に乗り出すのだが。ベストセラーの痛快コミック・ミステリ。