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孤独の座標
coordinates of loneliness

孤独の座標

by: K.G.ザムザ

橋を一つひとつ焼き落とし、かつての自分を葬って生きてきた。時どき、自分が過去も未来もない空間を漂っているような気持になる……都会の夜を漂う思考の軌跡。
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第1回 : 混沌——いつだって準備はできていない

初めに無があった。あるいは何もなかったのかもしれない。私には分からない。なぜなら私は眠りの底にいたからだ。

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第2回 : 休息——前線から退却するとき

ゴールデンウィークの初日、私は胸に一つのミッションを抱えて都心に向かう電車のなかにいた。

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第3回 : 部屋——本番の人生はいつ始まるのか

私は一つの部屋にいる。今そこで生活しているのは私だ。

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第4回 : 勉強——社会的隔離の果てに見えたもの

「ザムザは本当に勉強が好きね」家族の食事会であきれたように母が言う。あなたたちの教育方針に従っただけなのに、と私は裏切られた思いになる。

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第5回 : 壁——暗闇から光へ(1)

自信とは不思議なものだ。たかだか一つの精神状態に過ぎないのに、それがないと簡単な事柄でさえ成し遂げるのが難しくなる。

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第6回 : 週末——快と不快の弁証法

夜間大学に通っていた頃、土曜日は終日、大学図書館にこもっていた。

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第7回 : 壁——暗闇から光へ(2)

たとえば西洋人がこれは立派な詩だとか、口調くちょうが大変好いとかいっても、それはその西洋人の見る所で、私の参考にならん事はないにしても、私にそう思えなければ、到底受売をすべきはずのものではないのです。私が独立した一個の日 […]

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第8回 : 重力——地を這う虫となって

仕事に疲れてベランダに出ると、いつも通りの雑然とした町の上に雄大な空のカンバスが広がる。しかし、私の体は地面に縛りつけられたままだ。

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第9回 : 非日常——流動する世界で避難民として生きる

何かが変化したのは確かだ。目に見える変化ではないし、その中身は人によって異なる。しかし、何かが確実に変化している。

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第10回 : 時間——地球における一時的な逗留

われわれに与えられているのは以下のものだけだと思われる。宇宙において住居を建てる場所を確保するための地球(つまり空間)、滞在するための時間としての生涯(つまり時間)、ここで一時的に逗留し、住まいがよくできていて、地球や宇 […]

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@K-G-Samsa@ezdog.press

法律系専門職ときどき文筆業。合法的な宇宙人。ベーグルが好き。

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