ボリス・ヴィアン
1920年3月10日 - 1959年6月23日
フランスの作家、音楽家。前衛的な作風の小説で知られる。1940年代後半には脱走兵の黒人作家と称して通俗ハードボイルドを執筆した。ジャズ批評やアメリカ文学の紹介などの分野においても顕著な功績を残した。
お前らの墓につばを吐いてやる
すべてに反抗して閃光のように世を去った呪われた天才が戦後まもなくアメリカ人を偽装して執筆、ベストセラーとなったが発禁処分をうけたデビュー作が切れ味のいい新訳で復活。黒人であるがために殺された弟の復讐を誓った白い肌の黒人である「俺」は田舎町の白人社会に溶け込んでその機会を狙い、ついに白人娘二人を「叩きのめそう」としたが…差別への憤怒を結晶させたノワールの傑作。
うたかたの日々
純粋無垢、夢多き青年コランが出会った少女クロエは、肺の中に睡蓮が生長する奇病にかかっていた――パリの片隅で儚い青春の日々を送る若者たちの姿を、優しさと諧謔に満ちた笑いで描く、現代で最も悲痛な恋愛小説。39年の短い生涯を駆け抜け、様々なジャンルで活躍した天才ヴィアンの代表作。