うへ

趣味でしかものを書いたことのない、名無しの素人エッセイスト(自称)。 この度、どういうわけか当サイト「人格OverDrive」の主宰者である杜 昌彦氏に「掲載してみませんか」とお誘いいただき、こちらに寄稿することに。 29年間、苦しそうなこと、辛そうなことから逃亡している人生。フリーター。 寄稿するジャンルは妄想エッセイ。虚実交えた物語を書いていきたいと思います。

IBSライダー

 うんこし放題。ある特別な才能を授けられたものだけがこのワードに感動を覚えることだろう。そう、過敏性腸症候群にとっては死活問題であり、人生の4分の1をトイレで過ごしてきたと言っても過言ではない。  過敏性腸症候群には大き […]

恋心ダイナマイト

 就職活動さえままならないのに、私は大学生のSちゃんと寝た。この時期になにを悠長にマッチングアプリなんてやってるいるのだ、と言われても、疼くものは疼くのだから仕方がない。それは性欲なのかわからない。私の自慰は、快楽という […]

アッシュベイビー

キャバクラ嬢のアヤは大学時代の同級生であるホクトと些細なきっかけから同居を始めた。彼は小児性愛者で、大人の女には見向きもしないのだった。ある日、ホクトの知人である村野という冷淡な男に出会い、アヤは強い執着を抱く。しかし、ホクトが家に赤ん坊を連れ込んだことから、すべてが歪み始めた…。欲望の極限まで疾走する愛を描き、いびつな真珠のように美しく衝撃的な恋愛小説。

close one’s ears

 服装の組み合わせを色々と考えるために洗面所にある鏡の前を行き来する。すると母はこちらへ注意を向け始める。「どこに行くんやろ」「往復を繰り返してるということは」「まさか女」「そういえば尿意を催していた」そうやって洗面所の […]

地下アイドルのライブを見に行った話

「じつはわたし、地下アイドルやってるんですよ」  仕事で与えられたマニュアル通りにスマホを操作しながら、彼女は見えない勇気を振り絞るようにしてそう口にした。  地下アイドルの意味を知らず、そもそも世の中ではいまや「アイド […]

好きの気持ち

「やっぱり出てきたね……」 「……確信犯かもなあ」  時刻は夜の8時を回っていた。季節は確実に冬へと近づいているその証拠に、暖房を切ると車内には徐々に冷気が侵入してきていた。  ここはそれなりに広大なスペースを有した公園 […]

デルフィーヌの友情

スランプに陥った新進作家のまえに現れた、謎めいたゴースト・ライター。急速に親しくなってゆく二人の女性をめぐる、恐怖のメタフィクション!

ありのままの自分を好きになってくれるお相手なんてものは夢の話なのかな

 いつからだろう。思えば私は、自分の年齢と十くらい前後している範囲内の女性のすべてを、恋愛の対象としてしか見ていないことに気が付いた。  だから私はこれまで対面してきた、前記の条件に該当するすべての女性に対して、打算的な […]

好色益荒男ぶり

 7時間も話し込んだ。彼女は小説も映画もあまり見ないというのに、表現に富むし、私が話したことをほぼ正確にそのニュアンス通りに受け取った。時折、そうでない場合には、その伝えたかったことへのズレたピントを補正するための労力も […]

人間合格

 友達もいないのに、特別行きたい場所なんてないのに土日休みがいいな、なんて思ってたのは、いつかできる予定のために抑えておくつもりだったんだと思う。  仕事のためにあまり遠くへ行けないと思うのは、いもしない君のことや、友人 […]