諸屋 超子

長崎市にある本のセレクトショップ『Book with Sofa Butterfly Effect』店主。読書について、本について、文学について。好きなことは「しゃべって、読んで、無駄な時間を過ごすこと」。本を通じて人と人が交わる場所をつくりたい。月2~4回、本を読んでいなくても参加できる読書愛好会を開催。編集室水平線ウェブサイトにて連作『コロナinストーリーズ』連載中。

豚はいつ飛ぶ? 第10話

一体、人を誘うときの気軽さ、または緊張感というのは、何によって生まれるものなのだろうか?

豚はいつ飛ぶ? 第9話

 正直に言おう。僕は女性が怖い。とても。それも幽霊とか、妖怪とかみたいに妖しげな怖さではない。もっと暴力的な感じ。台風とか、雷とか、津波とか。とにかく怖い。逃れ方も分からない。生命の危機を感じる。そんな風に怖い。  だっ […]

豚はいつ飛ぶ? 第8話

 美容室mignonは、僕にいろいろなことを教えてくれた。うつ伏せにならないシャンプー台、髭の剃ってもらえない整容、それだけでは役に立たず整髪料の助けを必要とするパーマ、いつの間にか足されていくオプション料金。  丸山く […]

アコーディオン弾きの息子

僕の父はファシストとして人を殺したのか。現代バスク語文学を代表する巨編。カリフォルニアで死んだ幼なじみが書いていた「アコーディオン弾きの息子」と題された私家版の回想録。親友はどんな思いで故郷バスクを去ったのか。作家は遺された言葉を元に、少年時代からの二人の物語を紡ぐ。スペイン内戦から民族解放運動まで、波乱の近現代史を描き、美食だけではないバスクの真の姿を伝える長篇小説。

豚はいつ飛ぶ? 7話

 髪の毛が魔法みたいに乾いていく。僕の頭上を行きつ戻りつするコーヒー牛乳の赤く荒れた繊細そうな指のスキマから、僕の無駄に艶やかなハリのある髪が飛び出す。  さっきまで漆黒だった髪は、今やコーヒー牛乳より濃くてテラテラした […]

豚はいつ飛ぶ? 第六話

 最近は男の子も女の子もブサイクをみなくなった。僕の頃は居たよ。現に僕がそうだ。  僕はわりと理系だから、遺伝子の進化とかそういうやつかなぁなんて考えていたんだけれど、それにしては急激かつ広範囲だから不思議に思っていた。 […]

豚はいつ飛ぶ? 第五話

翌朝、丸山くんと僕はまず、近所の郵便局のATMに立ち寄った。

豚はいつ飛ぶ? 第四話

丸山くんは手品がうまく行ったことに気を良くして、熱く熱く語りまくった。

豚はいつ飛ぶ? 第三話

僕は、十年前の三十歳くらいから、彼女が欲しいってことを口にするのはやめにしたんだ。

豚はいつ飛ぶ? 第二話

実のことを言えば、僕は幼少期、可愛い可愛いと言われて育った。