アレン・カーズワイル

1960年12月16日 -
1992年に『驚異の発明家(エンヂニア)の形見函』でデビュー。12カ国で出版され国内外の批評家の絶賛を浴びる。グランタ誌の「アメリカでもっとも有望な若手作家」に選ばれ、アイリッシュタイムズ文学賞、メディシス賞などの候補となった。

驚異の発明家(エンヂニア)形見函

骨董の”函”が語る自動人形発明家=フランス版平賀源内の数奇な運命!  1983年、パリの骨董品オークションで手に入れた、がらくたの詰まった函。それは産業革命以前のフランスで、自動人形の開発に心血をそそいだ天才発明家の「形見函」だった。10の仕切りのなかには、それぞれ、広口壜、鸚鵡貝、編笠茸、木偶人形、金言、胸赤鶸、時計、鈴、釦、そして最後のひとつは空のまま。フランス革命前夜、のちに発明家となる少年クロード・パージュの指が、ジュネーヴの外科医によって“故意”に切り落とされる事件が起こる。ここに端を発する彼の波瀾万丈の生涯について、函におさめられた10の想い出の品は、黙したまま雄弁と語りはじめるのだ――。18世紀という好奇心にみちた時代を鮮やかに再現し、世界の批評家たちを唸らせた驚異のデビュー作!